インコをお迎えした際に驚いたのが、エサの種類の多さでした。
「鳥さんのごはんって、こんなに種類があるの?」と思った方も多いのではないでしょうか。
インコの主食としてよく紹介されるのが、シードとペレットの2種類です。
シードは植物の種子をそのまま与えるエサ。
自然界での食事に近く、インコの食いつきがとても良いのが魅力です。
くちばしを器用に使って殻をむきながら食べる姿は、見ている飼い主にとっても楽しい時間ですよね。
一方ペレットは、植物の種子などをすりつぶして固めた小さなお団子のような形のエサ。
ビタミンやミネラルなどがバランスよく配合されており、栄養管理がしやすいのが特徴です。
ただ、初めてインコを飼うと「シードとペレット、結局どっちを選べばいいの?」
と迷ってしまう方も多いと思います。
この記事では、シードとペレットの特徴やメリット・デメリットを整理しながら、初心者の方でも分かりやすいエサの使い方を解説します。
愛鳥の健康を守るエサ選びの参考にしてみてください。
結論:初心者はペレットが最も失敗しにくい

(写真:お迎え数日後の様子)
インコを初めてお迎えしたとき、まず驚いたのがエサの種類の多さ。
インコの主食には大きく分けて次の2種類があります。
- シード
- ペレット
当時はどちらを選べばいいのか迷いましたが、実際に飼育してみて感じた結論は、
初心者はペレットが最も失敗しにくいということでした。
その理由は主に次の3つです。
シードは自然の食性に近い一方で、インコが好きなものだけ食べてしまう選り好みが起こりやすい面があります。
また、殻が飛び散りやすく、掃除が大変という点も、実際に飼ってみて気づいたポイントでした。
一方、ペレットは栄養が均等に作られている総合栄養食といわれています。
主食として与えるだけで栄養管理がしやすいというメリットがあります。
ただし、シードにはペレットにない良さがあります。
我が家では、シードの中からひまわりの種やそばの実をおやつとして取り入れています。
次の章では、シードとペレットそれぞれの特徴やメリット・デメリットを、初心者向けに分かりやすく解説していきます。
シードとは? 特徴と基本情報

シードとは、穀物や植物の種子(ヒエ・アワ・キビ・ヒマワリなど)や、それらをブレンドしたエサのことです。
自然界の鳥たちは、木の実や穀物などの種子を食べて暮らしています。
例えば、田んぼの稲穂にスズメが集まる姿を見たことがある方も多いのではないでしょうか。
このように、鳥が穀物や種子を食べる姿は自然な食性といえます。
そのため、インコの飼育でも昔から主食として広く使われてきました。
シードのメリット
シードは、植物の種子をそのまま与えるエサです。
自然界での食事に近く、インコの食いつきが良いことが特徴です。
ここでは、シードのメリットについて紹介します。
自然の食事に近い

シードは穀物や油脂種子など、自然界で鳥が食べている食べ物に近いエサです。
そのため嗜好性が高く、多くのインコがよく食べます。
殻をむく「採餌行動」ができる
シードは殻付きのものが多く、インコはくちばしを使って器用に殻をむいて食べます。
鳥が餌を探して食べる行動は、採餌(さいじ)行動と呼ばれます。
野生の鳥は、餌探しと食事に1日のうち6〜8時間ほどを使うともいわれています。
一方、飼育下ではエサ入れに用意されているため、30〜45分ほどで食事が終わってしまうことも多いとされています。
このように、野生と比べると採餌に使う時間が大きく短くなるため、鳥にとっては退屈につながることもあると考えられています。
そのため、餌を探したり殻をむいたりする行動は、退屈の防止やストレス軽減につながるともいわれています。
シードは、こうした採餌行動を引き出しやすいエサのひとつです。
食欲が落ちたときの食べるきっかけになる

普段の我が家では、ペレットを主食にしていますが、 ひまわりの種やそばの実などのシードを出すと、いつもより勢いよく食べる様子が見られます。
そのため、体調が心配なときや食欲が落ちたときの「きっかけづくり」としても重宝します。
殻をむく姿がかわいい

インコはくちばしを使って、驚くほど器用に殻をむいて食べます。
警戒心の強い野生の鳥では、ここまでゆっくり観察できる機会は少ないものですが、
飼い主としてはその器用さや仕草を間近で見られるのもシードの魅力のひとつです。
シードのデメリット
シードには魅力的なメリットがありますが、取り入れる前にデメリットも知っておくことが大切です。
デメリットを理解したうえで対策をすれば、シードとうまく付き合うことができます。
ブレンド管理が必要
シードは穀物や種子なので、1種類だけでは栄養が偏りやすいという特徴があります。
そのため、ヒエ・アワ・キビなど複数の種子をブレンドして栄養バランスを整える必要があります。
とはいえ、
- どのシードを
- どのくらいの割合で
- どれくらい与えるのか
を自分で考えてブレンドするのは、初心者には少しハードルが高いかもしれません。
現在はすでにバランスを考えてブレンドされたミックスシードも販売されています。
これらを利用することで管理の手間をある程度減らすことができます。
カルシウム・ビタミンの補給が必要

( 写真:ボレー粉)
シードだけでは、カルシウム・ビタミンA・ビタミンD3などの栄養素が不足しやすいとされています。
これらが不足すると、体の不調につながってしまいます。
- 肝臓のトラブル
- 骨の問題
- 免疫力の低下
シードを主食にする場合は、以下のものを組み合わせて栄養を補ってあげることが大切です。
好きな種だけ選んで食べる

(写真:エサをかき分けて好みの種を探している様子)
シードは嗜好性が高い分、好きな種だけ選んで食べてしまう選り好みが起こりやすいという特徴があります。
せっかく栄養バランスを考えてブレンドしていても、特定の種だけ食べてしまうと、栄養の偏りはむしろ大きくなってしまいます。
こうした選り好みを防ぐためには、いくつか対策があります。
例えば
- 選り好みして食べているシードの量を減らす
- 選り好みして食べているシードを一時的に外す
- 空腹になりやすい朝にエサを与える
我が家でも、ペレットにそばの実を混ぜて与えてみたことがあります。
すると、ペレットには目もくれず、そばの実だけを探して食べる様子が見られました。
そのため、そばの実を混ぜるのをやめました。
最初はそばの実を探す様子もありましたが、数時間ほどでペレットを食べるようになりました。
このように、エサの内容を少し調整することで選り好みを防げることもあります。
殻が散らかる

シードは殻付きのものが多いため、殻のゴミが出やすいという特徴があります。
インコはエサをくわえて止まり木へ移動することも多く、ケージの外に殻が落ちてしまうこともあります。
また、エサ入れの中に殻が残ることもあるため、 「まだエサが残っていると思ったら殻だけだった」ということもよくあります。
ケージ外の散らかりが気になる場合は対策である程度改善されます。
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シードの種類

シードにはさまざまな種類があり、種類ごとに含まれる栄養や特徴が異なります。
ヒエ・アワ・キビなどの穀物系や、ヒマワリの種のような油脂種子など、
いくつかの種子を組み合わせて与えることで栄養バランスを整えることができます。
シードの種類ごとに購入して、 自分でブレンドする飼い主さんもいらっしゃいますが、
これは少し上級者向けの方法かもしれません。
「どのシードをどれくらい混ぜればいいの?」と不安な場合は、
あらかじめバランスよくブレンドされたミックスシードを選ぶのがおすすめです。
それぞれのシードには特徴があるので、主な種類を簡単に紹介していきます。
主要なシード
インコや文鳥など、小鳥用ミックスシードに
ほぼ必ず入っている基本のシードがこちらです。
補助的に使われるシード
ご褒美として与えることが多いシード

嗜好性がとても高く、インコが特に好んで食べるシードです。
我が家のインコも食いつきが良く、とても勢いよく食べる様子が見られます。
ただし、嗜好性が高い分、選り好みの原因になることもあります。
このように、嗜好性の高いシードは与え方に少し注意が必要です。
我が家のインコの健康診断の際、エキゾチックアニマル診療が可能な獣医師から
「ひまわりの種は人間でいう唐揚げのようなもの」
と説明を受けました。
とても美味しいけれど、
日常的に大量に与えるものではなく、ご褒美程度にするのが安心とされています。
ペレットとは?特徴と基本情報

ペレットとは、さまざまな種子や穀物をすりつぶし、栄養バランスを整えて小さな粒状に固めたエサのことです。
見た目は乾いた小さなおだんごのような形で、そのまま食べられるように作られています。
ペレットには必要な栄養がバランスよく配合されており、どの粒にも栄養が均等に含まれているため栄養管理がしやすいのが大きな特徴です。
また、殻をむく必要がないため、食べかすが出にくくケージ周りが散らかりにくいというメリットもあります。

獣医師にエサについて相談したところ
「主食がペレットなら栄養面の心配はほとんどありませんよ」
と言われて安心したことを覚えています。
ペレットのメリット

ペレットは、 栄養管理などの扱いやすさから日常の飼育をサポートしてくれる様々なメリットがあります。
ここでは主なポイントを紹介します。
栄養バランスが整っている
ペレットは、ビタミン・ミネラルを含めて総合栄養食として設計されているエサです。
シードのようにブレンドを考える必要がなく、主食として与えるだけで栄養管理がしやすいのが大きな特徴です。
そのため、追加の栄養補助がほとんど不要とされています。
偏食が起こりにくい
ペレットは、 どの粒にも同じ栄養が含まれるように作られています。
そのため、シードのように「好きな種だけ食べる」
といった選り好みによる栄養の偏りが起きにくいというメリットがあります。
掃除がとても楽
ペレットは丸ごとそのまま食べられるため、シードのような殻ゴミが出ません。
ケージの周りが散らかりにくく、掃除の手間がかなり減るのも大きなメリットです。
ペレットを砕いて食べるため多少の粉は出ますが、シードに比べると掃除はかなり楽になります。
さまざまな使い方ができる
ペレットをすりつぶして水を加えることで、さし餌状にして与えることもできます。
また、雛の挿し餌用としてパウダー状のペレットも販売されています。
体調不良時の栄養補給や療法食として使えるタイプのフードもあり、
状況に応じてさまざまな使い方ができるのも特徴です。
我が家では、ペレットを主食にしている親鳥が
そのうに入れて雛へ与える形で子育てをしていました。

(写真:雛に餌を与えている様子)
親鳥は雛のお世話をしていると、水 → ペレット → 水…というように餌を運びます。
そのため、濡れた顔にペレットがくっついてしまうことも。


育児に一生懸命な姿と、顔にペレットがついた様子がとても愛らしく、
思わず見入ってしまう瞬間でした。
ペレットのデメリット
ペレットは栄養管理がしやすい便利なエサですが、いくつか注意しておきたい点もあります。
嗜好性が低いことがある
ペレットは、シードに比べると嗜好性が劣ることがあり、なかなか食べてくれない子もいます。
特に、シードを主食にしてきた鳥の場合、ペレットを警戒して食べないことも珍しくありません。
対処法として、以下の方法があります。
毎日の体重測定をしながら、焦らずゆっくり慣らしていきましょう。
味の変化が少ない
シードは種類によって味や食感が異なりますが、ペレットはどの粒もほぼ同じ味です。
そのため、「食べる楽しみ」という意味ではシードより変化が少ないと感じることがあります。
余談ですが、我が家のインコは同じペレット1種類のみで生活していますが、元気にモリモリ食べています。
メーカーによって特徴が違う
ペレットはメーカーや銘柄によって特徴が異なります。
そのため、鳥によって好みが出やすいという特徴があります。
ペレットを選ぶときは、商品パッケージの表示を確認して選びましょう。
例えば
・「小型インコ・中型インコ」など対象の鳥のサイズ
・「ビタミン・ミネラル配合」など栄養面の表示
などを目安にすると選びやすくなります。
シードからの切り替えは時間がかかることも
長い間、シードを食べてきた成鳥の場合、ペレットに切り替えるまでに時間がかかることがあります。
急にエサを変えると食べなくなることもあるため、少しずつ慣らしていく工夫が必要です。

我が家でもペレットの種類を変えたとき、
しばらく食べない様子がありました。
「ペレット → ペレット」への変更にも関わらずです。
数時間後には普通に食べ始めましたが、エサの変化や好みにかなり敏感なんだなと感じた出来事でした。
ペレットの種類
ペレットにはさまざまな種類があり、見た目や配合、粒のサイズなどに違いがあります。
ここでは代表的なタイプをご紹介します。
ナチュラルタイプ(無着色)
自然な色のペレットで、着色料を使用していないタイプです。
原材料の色そのままの見た目で、シンプルな配合の製品が多いのが特徴です。
カラフルなタイプ
赤・緑・黄色など、カラフルな色がついたペレットです。
見た目が鮮やかなため、鳥の興味を引きやすいとされています。
フルーツミックスタイプ
フルーツミックスなど、果物由来の原材料を配合したタイプのペレットもあります。
栄養補助や嗜好性を高める目的で作られており、鳥が食べやすいように工夫されています。
メーカーによって配合や特徴が異なるため、原材料や栄養表示を確認して選ぶと安心です。
粒サイズ・硬さの違い
ペレットは
・小型インコ用
・中型インコ用
・大型鳥用
など、鳥のサイズに合わせた粒の大きさで作られています。
また、メーカーによって硬さや食感にも違いがあります。
鳥の種類や食べやすさを考えて適したサイズを選ぶことが大切です。
シードとペレットの違いを比較
シードとペレットにはそれぞれ特徴があります。
ここでは主な違いを簡単にまとめました。
| 比較項目 | シード | ペレット |
| 栄養バランス | △ 補助が必要 | ◎ 安定 |
| 食いつき | ◎ 高い | △ 慣れが必要 |
| 散らかりやすさ | 大 | 小 |
| 管理の手間 | 高い | ほぼ不要 |
| 健康管理 | △ 飼い主の管理次第 | ◎ 安定 |
このように、それぞれにメリット・デメリットがあります。
次の章では、実際にどのように使い分けると良いのかを紹介します。
シードとペレット、どう使う?
シードとペレットには、それぞれの特徴があります。
そのため、どちらか一方だけではなく、役割を分けて取り入れる方法もおすすめです。
我が家で使い分けを行っています。
ペレットを主食にすることで栄養管理をシンプルにし、シードは楽しみや刺激として取り入れています。
このように、鳥の体調や生活に合わせて役割を分けて使うことで、それぞれの良さを活かすことができます。
飼い主として大切にしたいこと

インコは体調不良を隠す生き物です。
自然界では弱っている姿を見せると、捕食されるリスクが高まるためです。
そのため、飼い主が異変に気づいたときには、すでに症状が進んでいることもあります。
だからこそ、体をつくるエサはとても大切です。
シードを与える場合は、栄養バランスを意識したブレンドやボレー粉・青菜などの補助食を取り入れることが重要になります。
インコの体調変化を知る上で大切なのが体重測定です。
小さな変化に気づけるよう、普段から体重をチェックしておくと安心です。

エサ選びと日々の観察を通して、
インコの健康を長く守っていきたいですね。
まとめ
インコのエサには、シードとペレットの2種類があります。
それぞれに特徴がありますが、ペレットを主食にする方法が扱いやすくおすすめです。
栄養バランスはペレットで安定させ、シードは楽しみや刺激として使うイメージです。
インコの体調や性格に合わせて、無理のない形でエサを取り入れていきたいですね。

愛鳥と長く元気に過ごすための参考になれば嬉しいです。

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