数ある紅茶ブランドの中で、 あえてマリアージュフレールを選ぶ理由って、何だろう。
マリアージュフレールといえば、 マルコポーロはおいしかった。 それは分かっている。
アールグレイも、 ブランドごとに違いがあることは知っている。
でも正直、 「想像を大きく超えるほど違うか?」と聞かれると、
「大きくは変わらないんじゃない?」というのが本音です。
しかも値段は安くない。
だったら、確実に華やかさを楽しめそうなフレーバーティーを選びたくなる。
そんな前提を持った状態で、今回はマリアージュフレールのアールグレイに
どんな違いがあるのか、印象はどれほど変わるのかを 飲み比べてみました。
アールグレイとは
柑橘系果実 ベルガモット の香りをまとわせたフレーバーティーの一種です。
フレーバーティーの中でも特に人気が高く、ブランドごとに香りや味わいの個性があります。

同じアールグレイでも、香りの方向性が違います。
ブランドごとの特徴が楽しいアールグレイ
アールグレイと一口に言っても、ブランドによって香りの方向性はさまざま。
- 甘くて濃厚、しっかり香るタイプ
- 花の香りを合わせた華やかタイプ
- すっきり爽やかで朝向きのタイプ
- 紅茶そのものの香りを生かしたクラシックタイプ
同じアールグレイでも、まったく別の紅茶のような個性があります。
だからこそ、ブランドごとに飲み比べる楽しさがあります。
人気の高いフレーバーだからこそ、各ブランドはそれぞれのこだわりを持って展開しています。
・香りの作り方
・フレーバーの組み合わせ
・価格帯 など
TWGアールグレイ4種飲み比べはこちら
今回は、 マリアージュフレールについてご紹介します。

私が実際に体験した香りや味わいを、詳しくレビューしていきますね。
マリアージュフレールとは

マリアージュフレールは、1854年にフランス・パリで創業した老舗の紅茶専門店です。
「マリアージュ」は一族の名前、「フレール」はフランス語で「兄弟」を意味します。
日本では1990年に都内へ初出店し、現在は百貨店を中心に店舗を展開しています。
マリアージュフレールの特徴のひとつが、公式サイト・実店舗ともに量り売りのリーフティーが主流であること。
好みや用途に合わせて、種類や量を選びやすいのも魅力です。
実店舗での量り売りは、茶葉の香りに包まれながら選ぶ、少し特別な時間。
香りを試す際には、店員さんが大きな紅茶缶を仰ぎ、ふわりと香りを届けてくれます。
紅茶の茶葉の香りに包まれるのが、実店舗の良さだと感じています。

紅茶の香りに包まれるとそれだけで気分が上がります。
アールグレイラインナップ

マリアージュフレールの代表的な人気商品といえば、マルコポーロ。
一度は飲んだことがある、という方も多いのではないでしょうか。
花と果実が重なった甘く華やかな香りは印象的で、
私も初めて飲んだとき、その香りの豊かさにうっとりしました。
では、アールグレイはどうなのでしょうか。
マリアージュフレールのアールグレイラインナップ(紅茶ベース)はこちら。
これだけ種類があると、「結局どれを選べばいいの…?」と迷ってしまいますよね。
まずは、アールグレイの価格帯や購入方法について整理したうえで、 後半では香りの方向性が異なる3種類を実際に飲み比べていきます。
マリアージュフレール アールグレイの価格帯は?

マリアージュフレールのアールグレイ(紅茶ベース)は、
100gあたり約3,300〜5,000円前後の価格帯が中心です。(2025.12.14時点)
平均すると、約4,000円/100g
紅茶は1杯あたり 約2.5〜3g 使用するため、
2.5g換算なら 100gで約40杯分。
つまり、
1杯あたり 約100円
(4,000円 ÷ 40杯)
1日1杯楽しむとすれば、1か月ちょっともつ計算。
正直、1ヶ月に4,000円の出費は安くはありません。
かといって、香りのある紅茶を長期間保存しようとすると、どうしても少しずつ香りは落ちていきます。
そう考えると、香りがいちばん良い状態のまま飲み切れる期間が「約1ヶ月」 というのは、
香りと期間、そしてコスパのバランスがとても絶妙。
毎日、ちゃんと香りが立っている紅茶を楽しめると思ったら——
この100円は高くない。
むしろ安いです笑
どこで購入できる?

マリアージュフレールは、関東エリアを中心に全国の主要都市で実店舗を展開しています。
※「サロン併設」は、店内でお茶を楽しめる店舗です。
【関東エリア】
■ 東京都
・銀座本店 ※サロン併設
・銀座松屋通り店 ※サロン併設
・新宿店 ※サロン併設
・青山店
・渋谷ヒカリエ店
・松屋銀座店(百貨店内)
・三越銀座店(百貨店内)
・ルミネ新宿店
・小田急新宿店
・吉祥寺店(アトレ吉祥寺)
■ 神奈川県
・横浜店(そごう横浜店)
■ 埼玉県
・大宮店(そごう大宮店)
【その他のエリア】
■ 愛知県
・名古屋店(松坂屋名古屋店)
■ 京都府
・京都店(京都BAL)
■ 大阪府
・阪急うめだ店(阪急うめだ本店)
■ 兵庫県
・神戸店(神戸BAL) ※サロン併設
実際に神戸のサロンを訪れたことがあります。
販売スペースは落ち着いた照明で、マリアージュフレールならではの黒い缶が並ぶ、シックな雰囲気。
ティーサロンは片側が大きな窓になっており、自然光がたっぷりと差し込む明るい空間です。
神戸らしい開放感があり、紅茶の香りと光のやわらかさが心地よく調和していました。
紅茶は大容量のティーポットで提供され、ゆったりとした時間を楽しめるのも印象的でした。
● 公式オンラインショップもおすすめ
遠方の方や、近くに店舗がない場合は公式オンラインショップからの購入がおすすめです。
茶葉の鮮度や品質に安心感があり、ギフト包装にも対応しています。
アールグレイ3種類飲み比べ

マリアージュフレールのアールグレイは種類が多く、 正直かなり迷いました。
全部飲んでみたい気持ちをぐっとこらえて、 今回は香りや個性の違いが分かりやすそうなものを
3種類選ぶことに。
- フレンチブルアールグレイ
- アールグレイインペリアル
- アールグレイプロヴァンス
……の予定でしたが、アールグレイプロヴァンスは公式サイト・実店舗ともに欠品中でした。
ラベンダーを感じるアールグレイという個性派なプロヴァンス、正直かなり気になっていたので残念でした。
そこで代わりとして選んだのが、 ルイボスベースのフレーバーティー
ルージュメティス です。
ということで今回の飲み比べはこの3種類に決定
この3種類を選んだ理由
オーソドックスにいくなら、ブレックファースト アールグレイも候補でした。
ですが、今回は香りや個性の違いがよりはっきり感じられそうな3種類を選びました。
それぞれの選定理由をご紹介しますね。
アールグレイ フレンチブルー
ベルガモットと矢車菊がブレンドされた軽やかで華やかな印象の紅茶。
マリアージュフレールのアールグレイを、いちばん気軽に楽しみやすそうだと感じたためです。

アールグレイ インペリアル
春摘みダージリンを使ったアールグレイ。
ベルガモットの香りだけでなく、紅茶そのものの輪郭をしっかり感じられそうだと思い選びました。

ルージュメティス(番外編)
ルージュメティスはルイボスベースのフレーバーティー。
果実の甘みと花の香りが重なり合う、華やかな印象のお茶です。
アールグレイではありませんが、香りの個性派という意味では、今回の飲み比べの中でも異色の存在。
比較の参考として、番外編的に試してみることにしました。

補足|当初選んでいたフレーバーについて
当初は、アールグレイ プロヴァンスを選ぶ予定でした。
ベルガモットにラベンダーを重ねた、香りの個性が際立つアールグレイです。
しかし、公式サイト・実店舗(阪急うめだ)ともに欠品中
店舗で相談した際に、店員さんから代替として提案されたのが
ルージュメティスでした。
3種類飲み比べ結果

共通した印象として、どれも上品で落ち着いた味わいでした。
結果がこちらです。
※ ★評価は「美味しさの順位」ではありません。
(香りや渋みなどの強さ・傾向を表したもので、好みやバランスの参考としてご覧ください。)
| 種類 | 香り | 渋み | コク | 余韻 | 印象 |
| フレンチブルー | ★★☆☆☆ | ★☆☆☆☆ | ★★☆☆☆ | ★★☆☆☆ | 軽やかで華やか |
| インペリアル | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | スッキリ |
| ルージュメティス | ★★★★★ | ★☆☆☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | 甘い華やかさ |
香りや味わいの方向性はそれぞれ異なり、飲み比べることで違いをしっかり感じられます。
実際に飲んで感じた香りや味わいを、順番にご紹介します。
アールグレイ フレンチブルー

茶葉の見た目も華やかで、どこか可愛らしい印象。
色味や花びらの存在感もあり、目でも楽しめます。

ひと口目に感じるのは、ほんのりとした甘みとやさしい華やかさ。
全体的に軽やかで、まろやかな飲み口です。
アールグレイのベルガモットは主張しすぎず、ふんわりと背景に感じる程度。
そこへ花の香りがやさしく重なり、とてもバランスの取れた味わいに仕上がっています。
後味には、ほのかな甘みとやさしい花の香りが残り、飲み進めやすい印象。
マルコポーロが好きな方なら、きっと好みに合うのではないかと感じました。
気負わず、日常的に楽しみやすいアールグレイです。
香り ★★☆☆☆
渋み ★☆☆☆☆
コク ★★☆☆☆
余韻 ★★☆☆☆
アールグレイ インペリアル

茶葉の見目や香りは、全体的に落ち着いた印象。
華やかさよりも、端正で静かな雰囲気があります。

口に含むと、とてもフレッシュ。
アールグレイの輪郭がくっきりと感じられます。
緑茶を思わせるようなすっきりとした飲み口で、余計な甘さはなく、全体的にキリッとした印象。
渋みと旨味のコントラストがはっきりしており、味わいにメリハリがあります。
ベルガモットの香りは前に出すぎず、紅茶のフレッシュさを引き立てるような存在。
ドライでシャープな飲み口が特徴です。
アールグレイフレンチブルーとは方向性が明確に異なり、華やかさよりも、すっきりとした潔さが印象に残ります。
後味には心地よい渋みが残り、飲み終わりまで輪郭のはっきりした余韻を楽しめました。
- 香り ★★★
- 渋み ★★★★
- コク ★★★
- 余韻 ★★★
ルージュメティス(番外編)

ルイボスの赤み、花びら、ベリーが重なり、茶葉の見た目からしてとても華やか。
甘い香りも相まって、気分がふっと明るくなります。

お湯を注ぐと、まず広がるのはベリーの甘い香り。
飲み始めには、ベリーの甘さにラベンダーの香りが重なった華やかさを感じます。
続いて現れるのが、ルイボス特有のまろやかさと、やさしい甘みの余韻。
華やかさのあとに甘みが続き、全体としてやさしく包み込むような印象です。
購入時、店員さんからは
「プロヴァンスのようにハーブ感が前に出るタイプではなく、ハーブ(ラベンダー)もブレンドされた、バラが香る華やかな印象のルージュメティスです」
と説明を受けました。
実際に飲んでみると、ラベンダーの香りはとても穏やかで、アロマオイルのように強すぎることはありません。
それでいて、確かに
「あっ、ラベンダー」だと分かる存在感があります。
華やかさと甘みが心地よく続く一杯でした。
香り ★★★★★
渋み ★☆☆☆☆
コク ★★★☆☆
余韻 ★★★★☆
まとめ マリアージュフレールのアールグレイは「香りの好み」で選ぶ
今回、3種類を飲み比べて感じた結論は、
同じアールグレイでも、味や雰囲気は想像以上に違うということでした。
アールグレイという名前から、どれも似た印象を想像していましたが、実際に飲んでみると、
好みによっては「思っていたのと違う」と感じる可能性は高いと感じました。
今回の印象を簡単にまとめると、
- フレンチブルー
軽やかで華やか。甘みがあり、アールグレイを気負わず楽しみたい人向け。 - アールグレイ インペリアル
すっきりとした飲み口で、紅茶そのものの輪郭を感じるタイプ。 - ルージュメティス
ベリーの甘みと花の香りが重なり、見た目も華やかなフレーバーティー。
私は甘みがあって華やかな雰囲気が好みなので、フレンチブルーとルージュメティスは好印象。
一方で、インペリアルは少し方向性が違うと感じました。
すっきりとした飲み口や、甘さ控えめのアールグレイが好みの方には、むしろアールグレイインペリアルが合うと思います。
マリアージュフレールのアールグレイは、どれも上品で繊細な香りを楽しめる一方で、
「アールグレイだから安心」ではなく、
「どんな香り・雰囲気が好きか」で選ぶことが大切だと思います。
値段が高めだからこそ、自分の好みに合う方向性を知ったうえで選ぶ。
そんな楽しみ方ができるのが、マリアージュフレールのアールグレイの魅力だと感じました。
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